A級1位

中井瑠美奈さん

現在、小学2年生。まだ華奢な身体から滑らかに繰り出される音色は、審査員からも高評価で、技術だけではないセンスの光る演奏が印象的でした。閑静な住宅街にある中井さんのご自宅でお話を伺いました。

――まずはA級1位、おめでとうございます。

瑠美奈さん&お母さん: ありがとうございます。

――結果を聞いたときはどう思いましたか?

瑠美奈さん: 先生にお礼が言いきれないくらい嬉しかったです。

――最初、エントリーしようという話になった時には、先生と相談されたんですか?

お母さん: そうですね。予選を通っていたコンクールがコロナで本選が中止になったりとか、他のコンクールがなくなったりとかいろいろあった中で、先生が「こういうのがあるよ」と教えてくださって。それでせっかくだから「挑戦しようね」と。

――動画での審査っていうのはこれまでやったことありました?

瑠美奈さん: はい。

――じゃあ、お家で撮るということに、あまり抵抗はありませんでしたか?

お母さん: ピティナの課題曲チャレンジに参加して…

瑠美奈さん: あとオーディションに。

お母さん: 「Stay Home Piano Audition」で動画を撮ったよね。

瑠美奈さん: 3時間で仕上げるやつ。

――3時間で仕上げる?

お母さん: 課題を発表されて3時間で仕上げて、動画を提出するという…。

――その3時間の間に自分なりに仕上げる?

お母さん: そうです。

瑠美奈さん: それでグランプリは獲れなかったけど、次にいいやつ獲れた。

お母さん: 2位だったんだよね。

瑠美奈さん: 小学3年生までの部だったから、3年生に負けた。

――すごいですね。それはこのeコンクールより前ですか?

お母さん: そうですね。前でしたね。

――じゃあ、自信もついたんじゃないですか?

お母さん: 悔しいほうが強かったかな。がっかりしていたよね。

瑠美奈さん: 1位じゃなかったから。だから、その分次のeコンクールに力つくかなって。

お母さん: 「頑張ってやろうね」って言って。

――すごいですね。2位で悔しい思いをして、その時にどこが足りなかったのか自分で見つけたんですか?

お母さん: どうだろうね? 3日で仕上げるのと、3時間で仕上げるのと…。

瑠美奈さん: 課題曲じゃなくて自由曲…。

お母さん: 面接のようにオンラインで先生が問題を言ってくださって、また動画で撮って提出するという。

――問題というのは?

お母さん: 3時間で仕上げて曲を送ったときに、音を間違って提出しちゃったんですね、時間がなくて。
そうしたら先生から、「どこが間違ったか自分で指摘してください」と言われたんだよね。
動画を撮ったことはあったんですけど、とっても大変ですね、何回も撮るのは。親としては。

瑠美奈さん: 家で1回撮って、それで先生に送ってダメだったらもう1回撮り直して。

お母さん: eコンクールも何回しただろうねという感じだね。3回ぐらいした?

瑠美奈さん: 5回ぐらいした。

お母さん: 5回ぐらい先生にダメ出しされてね。また撮り直して。その時も先生とZoomでレッスンを受けていて。

瑠美奈さん: なんだけど、対面で1回くらいやった時、全然音出てないって言われた。オンラインだとあんまり音がよくわからない。生で聴いてないから。

――じゃあ、生で先生に聴いていただいて指導というか指摘をしていただいて、また直すっていうような感じですか?

お母さん: コロナだったからほとんどオンラインだったよね。

瑠美奈さん: あんまり対面することはなかった。

お母さん: だから、先生がZoomでおっしゃってくださったことを自分で直して、動画を出すんだけど、やっぱりダメって言われて、「まだダメだね」って言って。

瑠美奈さん: 全然音鳴ってないって。

お母さん: そうそう、いろいろ言われたけど、5回目ぐらいでオッケーもらったのかな。

瑠美奈さん: 5~6回目で。

お母さん: 撮影して、「ダメだ、ダメだ、失敗した!」とか言って。でも、自分で納得できるものを撮って送らしていただけるということだったから、何回もやり直したよね、本当にね。すごい毎回緊張してやっていたよね。

――それで予選3位。

お母さん: 予選の時に5~6回先生とやって、別の先生にも…

瑠美奈さん: 2回と半分ぐらい。

お母さん: 本選までは3回のレッスンだったんですね。全然誰にも見てもらっていない曲を、本当に3回のレッスンだけで本選迎えたという感じだったので。

――それまでにレッスンしたことはあったけれども、ということですか?

お母さん: したことはない曲を本選で。

――そうだったんですか!

お母さん: いろんな曲を長いことやり過ぎちゃって、私はこれやったらいいなと思っても、「新しいこの曲がやりたい!」と本人が言って。いろいろ熟した曲はあったんですけど。

――ご自分で決めたんですか? これがやりたいって。

瑠美奈さん: 3曲あって、その中から自分で選びました。1回だけ先生に聴いてもらって。

お母さん: 先生から今度こんな曲をやったらどうかなっていうのを3曲もらっていて。もう好みがはっきりしているので、「これ、これ!」みたいな感じだったね。

――もう迷わず?

お母さん: 先生は「これかな?」っていう感じだったんですけど、瑠美奈は「こっち!」とか言って。

瑠美奈さん: でも、どれも弾けた。

お母さん: 「どれもいいけどね、でもこれかな?」ってね。自分で好きな曲を選んで。

瑠美奈さん: いつもだったら先生に選んでもらっているけど、今度は自分で決めた。

――すごく短い期間ですよね。先生には3回半ぐらい見ていただいて、ご自分での練習というのは、8月の頭に予選の発表があって、正味1ヶ月という感じですね。それで満足のいくように仕上げられました?

お母さん: もう不安だったよね。

瑠美奈さん: 1位獲れなくてもいいからって先生に言われていたから。「1位にこだわらない曲でいいよ」って。

お母さん: そうだね。3回のレッスンだったので、先生とのレッスンをビデオに撮らせてもらって、それを家で毎日何回も何回も観て、私もそんなに音楽できないので。

――そうなんですか。

お母さん: 小学校6年生まで、ソナチネを何ページかやったぐらい。中学生になって部活が忙しくなって、もうやめっちゃったので。この子に教えてあげられるほどのものはないので、スマホで動画を何回も観てね。「この音かな?」「この音かな?」って自分で選んで。

瑠美奈さん: 先生とのレッスン動画を見て、音真似して。

――コンクール前に限らず、毎日どういうふうに練習してますか?お家では。

お母さん: 小学校になってからは、大体1時間半ぐらいはやるように。少なくなったかな。幼稚園のころは、もう朝から晩までずっと弾いていた。

――「やりなさい」って言わなくても?

お母さん: もうおもちゃがピアノみたいな感じで。小学生になってあまりそんな感じはなくなったんですけど。

瑠美奈さん: 結構弾いてるよ。

お母さん: 今は練習って感じでやってるけど。

瑠美奈さん: 好きな曲あるから。

お母さん: そうだね。

――学校から帰ってきてから?

瑠美奈さん: 学校から帰ってきて、おやつ食べて宿題して、ちょっと休憩して5時ぐらいから。

お母さん: 5時ぐらいから晩御飯まで。

瑠美奈さん: 6時半くらいまで。

お母さん: 小さい頃は本当に夢中でしたね。幼稚園の頃、鍵盤ハーモニカが楽しくて、それで電子ピアノで弾いて、アップライトに。アップライトピアノに変わったら、先生から「やっぱりグランドピアノじゃないと」って。

瑠美奈さん: 頑張っていたから。

お母さん: 頑張っていたからね、誕生日にね。プレゼント。

――ご褒美だね。グランドピアノはいつからですか?

お母さん: 5歳ですね。4歳で始めてアップライトに変えたけど、先生のプッシュが。

瑠美奈さん: アップライトとグランドピアノ、音が違うって。

お母さん: 4歳~5歳の間に、先生も見込んでくださってのプッシュだったので、親はわからないですけれども、先生のご指導の下で。

――そうですか。でも、さっきお母さまはそんなにびっちりピアノの経験がないっておっしゃいましたけれども、瑠美奈さんは、その幼稚園での鍵盤というのがきっかけだったんですか?

お母さん: それが楽しくて。電子ピアノだけはあったんです、家に。そうしたら私に「教えてくれ、教えてくれ」って言うんです。最初は教えていたんですね。2ヶ月ぐらいは頑張ったんですけど、瑠美奈のやりたい気持ちに応えられなくて、私が。「もうダメだ、これは習わせないと。教えられない」と思って。

瑠美奈さん: 一個飛んだらもうできなかったね。

お母さん: 最初はドドドドって。

瑠美奈さん: ドレミはできるけど、ソミレファとか一個抜けるとできなくなって。

お母さん: だけど、「弾きたい!」「弾きたい!」もう次から次から。

――そうはいっても簡単なことじゃないですよね。本当にやりたがっている、それは長く継続しそうだ、という確信がないとなかなかグランドピアノは買えないのでは…

お母さん: グランドピアノ購入に関しては、主人に反対されました。こんな小さいうちに、続けるかもわからないのに。でも、私から見ると、やりたい意欲が半端じゃないというか。もう朝から晩まで、幼稚園に行く前から弾きたがる。朝起きたらすぐ弾きたがる。帰ったら弾きたがる。外で遊ぶよりも本当におもちゃみたいな感じで。

――なかなかそんなことやりませんよね。執着しませんもんね。

お母さん: そうそう。それが楽しいと感じていて、でも、弾けないと悔しくてよく泣いていました。

――ピアニカで練習していたのはどういう曲ですか?

お母さん: ドドドドドレミレドとか。

――練習曲。

瑠美奈さん: ドレミレドすらできないときあった。

――最初は?

瑠美奈さん: うん。ドドドドドだけ。

お母さん: ドドドドとやって、私がドレミレドと弾いてあげて、次またレレレレレミファミレと。でも、ドレミレドはできても、ドミソミドはできなくて泣いたりするから。どの段階をどういうふうに教えていったらいいのか、私がまったくわからなくて、これはお手上げだ、と。でも家に帰ってきたらすぐ電子ピアノ開いてやりたがるし。

――すごいですね。

お母さん: もう先生のところにお願いして。

――先生は前からご存じだったんですか?どういうきっかけで?

お母さん: ピティナのホームページで調べて、近くでいい先生いないかなと思って。私も全然わかんないでいるから。

瑠美奈さん: 最初はヤマハの個人じゃないやつでやって。

――音楽教室に通って。

瑠美奈さん: 最初はヤマハのほうがいいって言ってた。

お母さん: 小さい頃はヤマハに行きたいって言って。グループで楽しくやって、先生と1対1でやるってことに抵抗があったんですね。

瑠美奈さん: でも、だんだん慣れてきて、個人のほうがいい。

お母さん: 先生もすごく褒めてくだすってね。

――ヤマハだとか、あとは近所の方のお話、ママ友と「どういうところで習ってる?」といった情報交換のようなことはしたんですか?

お母さん: 私の友達で音楽学部を出た人がいて、その子に聞いたんですね。そうしたら、「先生との出会いがすべてを決めるから」って言われて、。確かに私自身は全然伸びなかったから、いい先生に習わせたら伸びるんだろうかぐらいの軽い気持ちで、先生を探して。ホームページ見たら、賞をいっぱい獲っていらっしゃることが書いてあったんですけど、そんなピアノの世界の先生の門を叩くことがどういうことか、そんなことすら私はわからないから、ものすごく軽い気持ちで、すごい先生みたいだな、出会いが大事だと言うし、じゃあ、こんなに好きだから習わせてあげたらいいのかな、と。

――逆に知らないからこそ、怖いもの知らずじゃないですけれど、門を叩けたという感じですか?

お母さん: 友達は知っているからこそトントンと行けなかったのがあったみたいで。私はわからないから行ってみようって体験レッスンに申し込んだんですけど。

――そうした先生との出会いが、瑠美奈さんの成長やピアノの理解を深めていると感じますか?

お母さん: 私が先生だったので、仕事が。今はやってないですけど。教師をしていたので。

――そうなんですか。

お母さん: 先生との出会いが大事という言葉を言われたときに、それはわかるなと思って。いろんな先生を見てきたので。先生の影響を受けるというのは、私自身大きいものだという理解はあるので、その言葉を聞いて、やっぱりピアノもそうかと思って。じゃあ、こんなに好きなんだから、できることならいい先生、ちゃんと教えてもらえる先生に、と。その時はコンクールとかは考えていなくて、それより、いい先生に習わせてあげたらいいかなぐらいの感じでしたけれども。

――ご自身が小学校の時にピアノを習っていた環境と比べてどうでしたか?

お母さん: 全然違います。びっくりしてついていけなかったです。私は何年もかけてドレミレドみたいな世界をやっていたわけですけれども。瑠美奈は幼稚園の4歳だから年少ですね、宿題の量がまず違いますし。

瑠美奈さん: 月火水木金土日で先生がぶどうの絵を描いてくれて、それで、やったら色塗る。

お母さん: 進度がものすごく速い。

――仕上げるスピードが。

お母さん: 私にしたら、また壁がきた…という感じで、難しい曲を結構なスピードで。

瑠美奈さん: 年長さんの頃、「エリーゼのために」弾いたから。

お母さん: 考えられないですよ。私は5年生ぐらいで「エリーゼのために」を、しかも途中で弾けなくて投げだしちゃったから。

――今は何曲ぐらい持ってますか?

お母さん: 7曲ぐらいですかね。並行してそのぐらい。

――2年生で7曲だと多いですよね。

お母さん: ツェルニーとか、そういう練習曲も入れてですけど。

瑠美奈さん: 基本のやつだけ。

お母さん: 譜読みするのも幼稚園の頃は大変でしたね。

瑠美奈さん: 色塗りしなきゃわかんなくて。

お母さん: ドはドーナツのドで茶色とか、レは黄色とか。

瑠美奈さん: ミはミカンのミとか、ファはファイトのファとか。

お母さん: 幼稚園の頃は付きっきりで。楽譜は一応読めますから、私も。全部色塗って、一緒に。「これはドだね、レだね」って言って。

瑠美奈さん: 「ミだね」「ファだね」って。

お母さん: 幼稚園の間は、だから私はフラフラでした。レッスンから帰って来たら、その足で色塗り始めて弾き始めて。私はこの子とは逆に、だんだんしんどくなってきて、そんな難しい曲やらなくても、と。泣いたりもするから。でも投げ出さないんですよね、1回だけ、泣いてそのままピアノを閉じてやめたことはあったけど。泣いても必ずやるんだという気持ちがあって。負けず嫌いじゃないですけど。

瑠美奈さん: 負けず嫌いまでいかない。

お母さん: 負けず嫌いとまではいかないのかもしれない。

瑠美奈さん: 負けず嫌いのややだね。やや。

――お父さんはいかがですか、音楽に対しては。これはギターですか?(居間にギターが置かれている)

お母さん: ギターをこれ3回ぐらい開いて。

瑠美奈さん: 年に1回も弾かないから。

お母さん: ジャンルにこだわらずCDを山ほど持っていますから、音楽を聴くということは好きで。でも、楽器は何もやっていません。

――聴くというのはクラシックも含めてですか?

お母さん: クラシックは…。

瑠美奈さん: クラシックじゃないですね。

お母さん: いろんな、本当に私の知らない洋楽とか何でも聴くから、いつも音は鳴っていますね。

――お家の中で?

お母さん: ラジオまで含めてね。音楽がいつも鳴っているのは鳴っているけれども、クラシックじゃないことのほうがほとんどで。

瑠美奈さん: バリバリうるさい。笑

――お父さんの関わり方に変化はありましたか?

お母さん: 5歳でグランドピアノ?」と最初は反対して、でも、先生に呼ばれたんです、主人が。それで先生から、説得されて。

瑠美奈さん: 納得した、やっとこさ。

お母さん: それで買って、ピティナで幼稚園の時に賞をもらったりしたから、それで納得した。それからは、本当にこの子は好きなんで続けそうだなと思って、主人も変わったかなという感じ。主人はいつもコンクールに行くときに送迎してくれたり、車で。この子が弾く曲に合わせてCD借りてくれたり、そういう協力は今はしてくれているよね。

――他のコンクールに出られて今までの成績はどうでしたか? 盾もたくさん並んでいますよね?

瑠美奈さん: お絵描き。(瑠美奈さんが書いた絵をプレゼントしてくれた)

――すごい!

お母さん: この裏に…

瑠美奈さん: 受賞歴描きました。

お母さん: お絵描きしたのを見てほしくて。

――ありがとう。素敵!これも載せて平気ですか?いい?この絵も。

瑠美奈さん: 逆に載せてほしい。

――すごい、すごい。ありがとうございます。

――予選の結果が出てみんなの動画観られた、あの感覚はどうでした?自分のも公表されているというのは。

お母さん: すごく新しい感覚ですよね。すごく楽しいというか、いろんな人のを観られて。観たよね、全部ね。だから、楽しんで観ていたね。「すごいね!」とか言って。スタジオで撮っている方もいらっしゃったり、すごい意気込みを感じるというか、いろんな環境で皆さん撮っていらっしゃって。楽しかったです。しかも、何回も観られるじゃないですか。今までだったらこの子のどこがうまかったかわかんないままだったけど、何回も観て「やっぱりうまいね!」とか、そういうのも観られるのも楽しかったよね。本選はライブもやってくれていたしね。お姉さんたちが先に出ていたから、ずっと観ていたよね。

――本選ですね。

お母さん: B級の本選も。すごく楽しかったです。その雰囲気を観ていたから、リハーサルじゃないけど、A級は2日目だったから。お姉さんたちも頑張っている雰囲気。遥香ちゃんだけじゃなくて(B級1位の長井遥香さんのこと)、ほかにも知っているお姉さんが出ていたから。全部観ていたよね。

――予選では5回ぐらい撮り直しをしたというと、先生は結構厳しいですか?厳しかった?

お母さん: いつも厳しいよね。

瑠美奈さん: 褒めてくれるの半年に1回ぐらい。

――褒めてくれるの半年に1回!?少ないね。そうすると「もうダメかな…」と思ったりしないんですか?

瑠美奈さん: しない。

お母さん: 私がした。「これじゃあ…」。「もういいよ、いいよ」とか言っていたけど…。

――お母さまとしてはそんなにストイックに「やんなさい!」という感じではなく?

お母さん: 全然。「もうそんなやらなくていいよ」みたいな感じでしたね。

――そうですか。瑠美奈さんはどうして半年に1回しか褒められなくても頑張れたんですかね?

お母さん: 弾きたい曲とか、憧れのお姉さんがたくさんいたんですよね、あの教室に。長井遥香ちゃんもそうなんですけど。

瑠美奈さん: 今6年生か。4年くらい離れてる。

――長井さん6年生ですね。4つ違いか。

お母さん: 「こんなお姉さんみたいに弾きたい」とか。

瑠美奈さん: 今も弾きたい曲弾いてる。

お母さん: 「お姉さんのこの曲弾きたい」みたいなのが。「こんなふうに弾きたい」とかね。

瑠美奈さん: 遥香ちゃんが前弾いていた曲を今度弾くつもりで。

お母さん: こういう感じです、もう。それがモチベーションかもしれないですね。

――そうですか。他に例えば動画を観たりとか、CDをたくさん聴いたり、いろいろ聴いてこの曲がいいなということはあまりしないですか?

瑠美奈さん: 今はちょっとだけ…。

お母さん: そうね。自分が弾きたい曲があったら、お父さんがCD借りてきてくれたり、図書館とかで。それで聴いたりとか。

瑠美奈さん: 今ドビュッシーのアラベスク1番弾いてる。それもCD聴いてこういうところがいいなとか。あと次、月光も弾きたい。月の光も弾きたいの、今。

お母さん: それでCD借りてきた中でいい曲があったりすると、「これも弾きたい、あれも弾きたい」って、すごいレベルの曲も言ってますけど。

――すごいですね。

お母さん: 気持ちがあります。

――レッスンというのは演奏技術ももちろんですけど、ソルフェージュとか音楽理論とかも学んだりしているんですか?

瑠美奈さん: コロナになってからは、オンラインでソルフェージュやっていたんだけど、その前までは先生の家に4~5人集まって。

お母さん: 週に何回かお姉さんたちの仲間に混ぜてもらって。瑠美奈の学年は本当に人数が少なくて。だからお姉さんのところにいつも混ぜてもらって。

瑠美奈さん: あと、リトミックも行っていて、幼稚園の部と小学生の部で両方出た。

お母さん: 先生は本当にあれもこれも子どもたちのためにやってくださるから。

瑠美奈さん: あと、お正月とかはパーティーした。

――先生と。

お母さん: なかなかピアノでは褒めてもらえなかったけど、でもお姉さんたちに「ほら、瑠美奈ちゃんも頑張ってるんですよ、こんなに小っちゃいのに」って知らないところで褒めてもらっていて、それを後で聞くことがあって。「あ、先生褒めてくれたの?」ってね。

瑠美奈さん: 褒めてないと思っていた。

お母さん: そうやって直接じゃないけど、間接的に聞いたりとか。お教室のお姉さんたちとか、先生のパーティーとかコンクールお疲れさま会とかで。

瑠美奈さん: お正月とか。

お母さん: 結構仲良くて、よくしてもらったね、だいぶかわいがってもらって。そのつながりがあって頑張れるよね?

――教室がすごくアットホームな雰囲気で。

お母さん: 先生がいつもそうやって定期的に開いてくださってね。なかなか1対1のピアノ教室で、私がやっていた頃なんか周りの人は知らなかったという感じでした。

――年に1回の発表会でちょっと顔会わせるとか、その程度になりそうですけどね。

お母さん: ゲームしてくれたり、クリスマスの時とか。そういうのもモチベーションになってるのかな。

――そうなんですね。さっきも褒められなくても続けられるって言ってましたけど、ずっとこれからも続けますか?続ける?やめたいと思ったことないの?

瑠美奈さん: ない。

――どうしてだろう?ピアノ好き?

瑠美奈さん: うん。

――どういうところが楽しいなって思います?一番。

瑠美奈さん: 難しい曲、最初は難しいけど弾けるようになったら楽しいし。

お母さん: あと、今見てくださっている先生のピアノが大好きなんだよね。だから何とか1ヶ月に1回でも教えてくださいってお願いして。

――先生のピアノのどういうところが好きなんですか?

瑠美奈さん: 自分の想像とかをピアノの音で表現したり、優しいところは優しいとか、きっぱりと弾くところはきっぱりと弾くとか。

――それ、聴いていてわかります?すごいですね。週1回のレッスンがベースで、それとは別に1ヶ月に1回のレッスンというと、そんなにレッスン回数としては多いわけじゃないですよね。

お母さん: そうですね。

――やはり普段のご自宅のレッスンが中心?

瑠美奈さん: コンクールの時は、1週間に2回とか詰めてやってもらっていたから。

――本番前とか。

お母さん: ステージが好きなんで。

瑠美奈さん: コンクールとかいっぱい出たい。

――出たい?へー!

お母さん: 私はもう「いやいや、そんなに出なくても大丈夫だから」って。親が緊張しちゃうから。

――瑠美奈さんは緊張しないんですか?

瑠美奈さん: 緊張はするけど、終わった後「ほーっ」ってする。

――ステージに出て演奏するのはどういうところが好きなの?お客さんもたくさん見ていますよね。その中で演奏するのはどんな気分ですか?

瑠美奈さん: 緊張するけど、ホールと部屋と全然響きとかが違うし。

――そういうのを感じられた時、やっぱり気持ちいいなと思うのかしら?

瑠美奈さん: 結構思ったより響くんだなって。

――ホールだとね。今回eコンクールはスタジオだったので、またちょっと響き方が違ったと思いますけど、本選はどうでした?思うように演奏できましたか?

瑠美奈さん: 大体。ちょっとミスした。1個、2個、ミスはした。

――でも、途中で止まったりとかしないで、ちゃんと弾ききるんですね。

瑠美奈さん: 幼稚園で初めて発表会に出た時は、自分自身ピアノの曲が止まったことをわかってないんだけど、あとから聴いて、「あ、止まってる。何で止まってるの?」とわかることとかいっぱいあった。

お母さん: いつも先生、コンクールとかあったら必ずついて来てくださるんですけど、今回はいらっしゃらなかったから…だから先生に届くようにって。すごく気持ち込めて弾いたよね。

――頑張りましたね。

お母さん: 良かったね。1位もらった時はね、すごくね。

瑠美奈さん: 地域の新聞配りに行っていたから。

お母さん: お使い行って帰ってきて、3時になったから。

瑠美奈さん: ママ嬉しくて草履つっかけて、こっち来た。

お母さん: 3時に発表だったから、私はパソコンの前で「もう発表するかな?」とドキドキしながら待っていて、「あっ、1位だ!」と思って、瑠美奈が外にいたから外に行って喜び合ったんだよね。

瑠美奈さん: ちょうど帰ってきたときにママがこうやって。(両手の人差し指を立てて「1」を作る)

――1位だよって?

お母さん: 1位だよって。

瑠美奈さん: 11位かなって?笑

お母さん: 帰ってきたら、ちょうど報告しようと思っていたら先生からも…。

瑠美奈さん: 報告しようと思ったら、逆に先に連絡くれて。

お母さん: 「良かったね!」って言ってね。

――そうか。じゃあ、先生も嬉しかったのね。

お母さん: もう感謝の気持ちでいっぱいです、本当に。

――良かったね。本当によく頑張りましたね。頼もしいですね、お母さん。

お母さん: これからだもんね。12月に発表会を開催してくださるので、それに向けて今頑張っているんだよね。

――これからの目標とかってありますか?大きくなったらやっぱりピアノは続けていくの?どう?

お母さん: 自分で言って。

瑠美奈さん: …。

お母さん: 恥ずかしいの?

――教えて。

瑠美奈さん: …言って。

お母さん: 「言って」って。

――なになに?教えて。

瑠美奈さん: …なりたい。

お母さん: 「先生みたいになりたい」んだね。

――先生みたいになりたいの?

お母さん: 先生みたいにどんなふうになりたいの?

瑠美奈さん: 大学でピアノの勉強教えていて、いっぱいコンクールとかも行っていて、レッスンもしていて…。

お母さん: ピアニストもしていてね。

瑠美奈さん: 4つもしてる。

お母さん: すごいなって思っているんだよね、いつもね。尊敬だよね。

瑠美奈さん: …。

お母さん: ん?芸大ね。先生が芸大出たから、同じ道行きたいって。

――まずは芸大目指して。すごい!

お母さん: 夢はね、いろいろ持ってね。

――じゃあ、これからも頑張ってください。楽しみにしてますね。

お母さん: ありがとうございます。この1位をいただいたのを励みにね、これからだから。これからちょっとずつ好きな曲とか弾いてね、楽しんでできたらいいね。すごい励みになりました。本当にコロナの時に失望のような感覚があったので、本当にありがたいなと思って、コンクールをやってくださったこと。ステージがどんどんなくなっていく中で開いてくださって、励みになってすごく良かったです。本当に感謝しています。

――そう言っていただけると、本当に私たちも嬉しいです。ありがとうございます。これからコロナの状況はどうなるかわからないですけどね。でも、そういう動画審査とかもなくなることは、もしかしたらないかもしれないですしね。

瑠美奈さん: スタインウェイコンクールも。

――動画審査だった?

お母さん: いったん中止になったんだけど、今予選だけ通った状態で。

瑠美奈さん: お菓子食べた…。

お母さん: ん?それは…。

瑠美奈さん: お菓子食べた。スタインウェイコンクールの所にお菓子置いてあったから。

お母さん: すいません。コンクールとあまり関係ないですね。笑

瑠美奈さん: あんまり関係あるから。

お母さん: でもちょっとしたものが、コンクールという緊張するところにお菓子があって、親はそんなことは思わないけど、子どもにとってはすごく嬉しかったみたいでそればかり言って。

――そうですよね。

瑠美奈さん: そうじゃなくてさ。お菓子を食べると緊張がさ…。

お母さん: ほぐれるんだね。そうだね。

――甘いもの食べたりするとね。そうですよね。笑

お母さん: じゃあ、これからママが持参するわ。持参、持っていく。気持ちがね、乗ったんだよね。笑

――そういうのは大事ですよね。今日はありがとうございました!

こちらの想像以上にしっかりと受け答えをしてくれた瑠美奈さんですが、最後は小学2年生らしい表情を見せてくれました。
たくさんの夢を胸に、また素敵な演奏を聴かせていただけることを楽しみにしています。

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